急に風が冷たくなった11月の初め、そんな寒さにもかかわらず、朝の茅ヶ崎市役所前はテーマパークかと思うくらいたくさんの人で溢れていました!この日は茅ヶ崎市役所の駐車場で「秋の農業まつり」が、隣の中央公園では「市民ふれあいまつり」が同時に開催されていて、ふたつのお祭を楽しみにしている地元の方たちが集まっていたのでした。
野菜・果物の直売コーナーは、すごい活気!「見ていってー!」「新鮮なごぼうですよー!」と飛びかう元気いっぱいな声と、途切れることのないお客さんで特別に賑わっていました。10時のおまつり開始とともにお客さんが集まり、12時すぎにはほとんどの商品が売り切れるという人気ぶりです。
元気な声でお客さんを呼んでいたのは、生産者である茅ヶ崎の農家さんはもちろん、茅ヶ崎市の職員の方と地元のJAの職員の方もいらっしゃいました。いろいろな立場の方が力を合わせて開催しているおまつりなんですね。みなさんの声を聞いてみたいと思います!
まずは、旬の柿です!ころんとした夕陽色の実に、つい引き寄せられてしまいますね。茅ヶ崎で柿を作られている農家のみなさんのブースにおじゃましました。
ひとりの農家さんに、
「大学生なの?柿、食べたことある?」
と尋ねられ、柿が大好きな私は「もちろん、あります」と答えたのですが、
「最近、柿を食べたことがないって言う若い人がいて、びっくりするのよ~。そうか、じゃあ、あなたは柿のおいしさを知っているのね」
とおっしゃっていました。うーん、私もびっくりです!
また他の農家さんは、
「この農業まつりには毎年出店しています。お客さんにおいしいって言ってもらうと、来年はもっと甘いのを作ろうって思います」
そう言って、にっこり笑ってくださいました。誇らしげな笑顔を見ていると、柿に愛情がこめられていることが感じられます。「とってもおいしいのよ」と、柿を買いにいらしていたお客さん。きっと常連さんなんですね。
萩園生産組合の組合長である高橋さん(※人参湘酎「さん」の人参の生みの親です)が、「太秋」という品種の柿をおすそわけしてくださり、その場で剥いて食べさせてくださいました。私、この品種は初めて食べたのですが、とってもおいしかったです!私の知っている柿と違って、しゃくっ、とまるでりんごのような軽い食感で、こっくり甘い果汁がたっぷり。「柿を食べたことがない」人だけでなく、柿は毎年食べるという人にもぜひ食べてみて欲しい味でした。
椎茸や玉ねぎが並ぶブースの中の方にお話を伺うと、JAからいらしていた方でした。
「JAからは14、5人くらいの職員が来ています。農業まつりを通して、市民の方に本当の野菜の味を知ってもらいたいと思っています」
農家さんと一緒にJAのパーカーをはおり、野菜が売り切れるまで元気な声でお客さんを呼び込んでいました。
ごぼうや大根のブースにいらした茅ヶ崎市の職員の方にもお話を伺いました。
「今日は市の職員は15人くらい参加しています。やっぱり、地元の野菜を地元のみなさんに食べてもらいたいと思っています。」
ちなみに、農業まつり会場に登場したナスと大根の着ぐるみのおふたりも市の職員の方なのでした。
色とりどりのお花が並ぶコーナーです。寒風に負けず、きれいなお花が咲き誇っています。苗で売られているものが多く、ひとつひとつをじっくり見ながら選んでいるお客さんもいらっしゃいました。出店されている3人の農家さんの声を聞いてみます!
一人目は、浜之郷の花卉農家さん、石坂さんのところに研修にいらしているというお兄さんです。農業まつりの店頭に立つのは初めてとのことです。
「今日持ってきているのは季節のもので、パンジーなどが中心ですね」
そうか、パンジーは今の季節(秋から冬)のお花なんですね、知らなかった!あたりまえのことだけど、野菜と同じように、お花にも旬があるんですよね。私、いつの季節にどんなお花が咲くのか、ほとんど知らないかもしれないなぁ。
「ふだんは接客をしないから今日は慣れなくて大変だけど、お客さんが花の色の組み合わせを選んだりして楽しそうな様子を見られて、嬉しいです」
と、笑顔を見せてくれたお兄さん。仕事への愛情が伝わってきますね。このおまつりは、農家さんにとっては自分が毎日育てているお花がお客さんに喜ばれるところが見られる、貴重な機会になっているんですね。
二人目は、朝市など年間100回は直売を行っているという、川島さんです。川島さんは、作ったお花を全て直売で販売されているのだそうです。
「花は野菜と違って、お客さんもそんなにたくさん苗を買っても植えられないですからね。こうして切花も用意しているんですよ」
さすが、直売のベテランさんです。
直売を選ぶ理由は、まず、価格。この日はパンジーの苗をひとつ90円で販売されていましたが、これを市場に卸した場合の価格は2、30円なのだとか。流通の間にお金がかかってしまうから、こんなに価格の差が生まれるんですね。
それから、お客さんの好みを聞くことが出来ること。たとえば最近は家庭菜園をする人が増え、野菜の苗が欲しいという人が多いのだそうです。インタビュー中にも、川島さんの野菜の苗を見ているお客さんがいらっしゃいました。なるほど、直売は農家さんのマーケティングにもなるんですね!
「ここにあるのは全部きのう採った苗だからね、新鮮ですよ。いろいろな直売所やイベントに出しているけど、自分の名前で買ってくれる固定客もいるんですよ」
お花を農家さんの名前で選んで買うって、なんだか"ツウ"でいいですね。直売を通して、農家さんとお客さんの信頼のつながりが生まれているんですね。
三人目は、シクラメンを中心に栽培されている横山さんです。きれいな赤、ピンク、白のシクラメンが並んでいます。
農業まつりには毎年出店されているとのこと。お花を買いに来る人だけでなく、いろいろな目的でたくさんの人がおまつりにやって来ているので、新しいお客さんにも出会えるのだそうです。
「シクラメンは冬の花なので、今日はそろそろシクラメンの季節ですよ、という宣伝にもなると思います」
インタビューしていると、横山さんにそっくりな男の子がどこからともなくやってきました。この日もお手伝いに来ていた小学生の息子さんは、なんと毎週の朝市にも自分からお手伝いに行っているのだそうです(エライ!)。お手伝いの感想を聞くと、
「お客さんと話して、褒めてもらうのが嬉しい」
ちょっと照れながら答えてくれました。看板娘ならぬ"看板息子"さんですね~。
※横山さんの農園には、体験日誌【冬】でおじゃまする予定です!お楽しみに♪







