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女子大生「しょこたん」の農業(初)体験日誌

女子大生「しょこたん」の農業(初)体験日誌 [第1回]伊右衛門農園 三橋清高さん(前編)
伊右衛門農園 三橋清高さん
10:00

香川駅から続くのどかな住宅街を10 分ほど歩くと、
伊右衛門農園に到着!
麦畑を抜けて、「おじゃまします!」
迎えてくれたのは、三橋さんのお子さんたち。かわいい・・・!♪
畑で作業中だった三橋さんとごあいさつ。
さっそく着替えて、お手伝いスタートです。
ちなみに農作業着は、事前に三橋さんがおすすめを
教えてくださいました。
この日は長袖のTシャツ、つなぎ(私の勝手なイメージで農家さんはつなぎを着ていると思っていたのですが三橋さんはつなぎじゃなかったです。笑)、汚れていいスニーカー、麦わら帽子で作業しました。

10:30

まずは草取りです。
枝豆のまわりに生えた雑草をとります。
え、これ枝豆なんだ!?とおもうのですが、よーく見ると、
ほら、豆の赤ちゃんが!
軍手をつけて・・・
と思ったら、厚手の軍手は草取りに向いていないそう。
素手か、薄手のビニールの手袋がよいそうです。
ということで素手で草取り開始。

さっそく問題発生。
「どれが枝豆でどれが雑草かわからない!」
雑草のほうが成長していたりするので、小さい枝豆の苗も抜き取ってしまいそうでおそるおそる・・・。
三橋さんに枝豆の特徴と、傷つけない草取りのしかたを教わります。
「大丈夫、だんだん目が出来てくるから。」
野菜や草の見分けがつくようになることを「目が出来る」と言うのだそう。
「これであってるのかな?」と思いつつ、作業を続けます。

三橋さんの畑のまわりは、住宅地が広がっています。
昔は、全部畑だったところが、区画整理によって住宅に変わったのだそう。
三橋さんは代々続く農家さんで、清高さんで22代目です。
三橋さんのところにも区画整理の声がかかったけれど、お父さんがうちは農家をやります、と言って農地を守ったそうです。
今ではご近所のみなさんが三橋さんの野菜を求めに直売所に通ってきて、
「この場所だからお客さんと会話が出来る直売所だけで農家をやっていけるんです。」とお話されていました。

伊右衛門農園 三橋清高さん
11:30

「そろそろお昼をつくりましょうか。」
三橋さんが畑の野菜を見てメニューを考えてくださっている間、縁側でちょっと休憩です。

直売所でのお客さんとの会話を大事にするために、
野菜をおいしく食べる料理も研究しているという三橋さん。
さあ、お昼ごはんの材料を採りに行きましょう!
まず、スナックえんどうときぬさやです。
ちなみにこのふたつ、花や葉がそっくりで、成っている実を見ないと見分けがつきません。
三橋さんが収穫のしかたを教えてくださいます。

「こうやって、ポキン、と折る。簡単でしょう。」
「簡単そう!・・・あれ?」
「ちがうちがう、親指を間に入れるんです。」
ポキン。 出来た!
食べごろの実を探しては、ポキン!気分は宝探しです♪

伊右衛門農園 三橋清高さん

次は、大根。
葉っぱをつかんで抜こうとしたら、チクッ。
みなさん!ご存知でしたか?大根の葉っぱってトゲトゲしてるんです!
「新鮮な葉っぱは棘が残っているんですよ。そうそう、引っ張って。」

大根は、するっ、と意外と簡単に抜けました。
この大根は「若桜」という品種。
びっくりすることに、青首大根だけでも何十種類もの品種があるそうです!
三橋さんは十数種類の大根を実験的に作ってみて、味を確かめ、
「これだ!」と若桜を選んだそうです。肉質がきめ細かくて柔らかいのだそう。

伊右衛門農園 三橋清高さん

そして、次は・・・。
みなさん、この木のようなもの、何だと思いますか?
先のほうを見ると分かるのですが、これ、アスパラです!!
アスパラをわざと成長させて根を広げさせると、
その根から竹の子のように収穫用のアスパラが生えてくるのだそう。
まるでアスパラの林です。あぁ、びっくりしました。

さらにもうひとつ、びっくり。
「生で食べてみてください。」
「!! おいしい、甘い!」
私、アスパラを食べて感動したのは初めてです。

キャベツは包丁で切って採ります。
このキャベツ、かの有名な国立ファームから「使いたい」と申し出が来て、
今は店頭でお漬物として販売されているそうです。
三橋さんのこだわりと愛情がこめられた野菜の味が認められたんですね。

伊右衛門農園 三橋清高さん

収穫、完了!
ごはんを作りましょう。

採ったばかりの「若桜」、三橋さんのお話にあったように、
きめ細かくて柔らかなことが包丁を入れるとすぐに分かります。
包丁が入りやすくて、皮むき名人になったような気分です♪
葉っぱも、お味噌汁に入れていただきます。

キャベツやえんどうも、
洗ってちぎるだけ、さっと塩茹でするだけ。
おいしい野菜は、手をかけなくても最高の一品になっちゃいます。
自家製の梅干(強烈なすっぱさだけど、ほんとうにおいしい!)で
おにぎりを握って、いただきまーす!

おいしい・・・!

大根、そんなに時間かけていないのにとろんと柔らかくて、甘味とほどよい苦味がほわんととろけます。
スナックえんどうときぬさやは、しゃくっとしっかり歯ごたえがあって噛むたびに心地よい音がします。私、きぬさやって飾りというか脇役と思っていました。ごめんなさい。あなたは立派な主役です。

アスパラも、普段食べているものとまったく違いました。アスパラの穂先ってたまにちょっと変なにおいがするときありませんか?
三橋さんに尋ねると、輸送の際にかけるガスのにおいじゃないか、とのことでした。
そうなんだ!もちろんこのアスパラはそんなにおいはちっとも感じなくて、ただびっくりするくらいみずみずしくて甘いんです。

朝摘んだものを持ってきていただいた苺も、味がぼやけたり逃げたり変に偏ったりしないで、きゅっと甘酸っぱさがつまっていておいしかった!生き生きした味の苺は、食べると疲れがふきとびました。 とにかく、おいしかったです。

広い麦畑と、たくさんの木や花が生きている庭と、そこで遊ぶ子どもたちとを眺めながら、ゆっくりとした口調で野菜やお仕事のことを語ってくださる三橋さんのお話を聞きながら、 こんなにおいしいごはんをいただいていたら、心がまっさらになって、この世に悩むことなんて何も無いんじゃないかと思いました。

ごちそうさまでした!

ごはんを食べながらお話していただいた、三橋さんのお話。
「語れる野菜、考える野菜。ストーリーのある野菜を作って、食べる人に伝えたい。」
「雑貨屋さんから野菜を置かせて欲しいという依頼が来るなど、いろいろな方と自分の野菜をとおしてつながりが出来ることが楽しい」「いい仕事をしたあとは、気持ちがいいよ。」
三橋さんは麦畑に寝転んで、麦と空の写真を撮るのが好きだそうです。素敵!三橋さんの名刺には、その写真が使われています。

伊右衛門農園 三橋清高さん
目次

春
前編  後編

夏
前編  後編

秋
前編  後編

冬
前編  後編




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