【おさんぽ茅ヶ崎】Vol.2 海を感じるものを探す。

おさんぽ茅ヶ崎タイトル

 

茅ヶ崎を含む湘南界隈を中心に、遠くは東京、栃木などの食農水産関連情報を魅力的に発信する「湘南くいだおれー」(ブログ)。この辺りでおいしいものが好きな人ならご存知のはず!

食べ物への愛、地元への愛をひしひしと感じるこのブログを運営するのは、茅ヶ崎在住のフリーライター、北條尚子さん。茅ヶ崎への愛がどんどん膨らんで、いよいよ「食と農のポータルサイト おいしい茅ヶ崎」でも自らの舌と足で収集した、とっておき情報を紹介してくれます!

自転車で市内を縦横無尽に走り回る北條さん。おすすめのスポットをつぎから次へ渡り歩きます。みなさんもぜひ、コースをたどってみてください!

 


北條尚子 プロフィール
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湘南くいだおれー」(ブログ)を運営する、茅ヶ崎在住のフリーライター。個人のブログとしては、湘南地域の美味しいものに特化した先駆け的ブログ。ライターとしてのキャリアは25年、雑誌ananや、ぐるなびのWEBコンテンツでの執筆、シェフやミュージシャンへのインタビューにも定評があります。

湘南くいだおれー http://chigasaki.blog.jp


 

 

 

その日の地引網の魚次第でお料理が決まる地魚料理店。

季節料理 河童

茅ヶ崎市東海岸南4-2-37
電話・0467-86-0158
昼の部11:30~14:30 夜の部17:00~22:00 予約がある限り無休。
要予約。予算に応じたコースのみで昼夜ともに一組。人数は4~12名位まで
駐車場有。

 

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[1]茅ヶ崎産生しらす/[2]お刺身。アジとイカと茅ヶ崎産ではないけどマグロ中トロ!/[3]茹でながらみ(巻貝)/[4]小アジの南蛮漬け

『季節料理 河童』は茅ヶ崎海岸からも近いご自宅で、お母さん一人で切り盛りされているおウチ料理屋さん。とはいえ、メニューがいろいろ揃うレストランでもないし、料亭というほど高級な場所でもありません。いただけるのはコース料理のみ。昼夜それぞれ一組しか入れないので、お子様連れの会食やプチ宴会には最適なお店なのです。私もおいしい魚料理をみんなで食べたいときに予約を入れて食べに伺っています。

ここのいちばんの魅力は、毎朝、店主であるお母さんが茅ヶ崎の地引網から直接買い付けてくる、獲れたて新鮮な地魚料理が食べられること。その日のメニューは獲れた魚次第なので、行くたびに登場するお料理が違います。天候が悪くて網が引けないときは、魚市場で調達することもあるそうですが、目の前でその日の早朝水揚げされた地元の魚がすぐに食べられる、ある意味とても貴重で贅沢なお店なのです。

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[5]カマスの天ぷら/[6]自家製ところてん/[7]しめ鯖の寿司/[8]お土産にした自家製カマスの干物

とにかくお魚が大好きという河童のお母さん。店に通うたびに私も地魚の知識も増え、食べたことのない魚介類も、こちらでいろいろいただいてきました。「海藤花」と呼ばれる蛸の卵や、幅広い体のウチワ海老、そうめんのような海藻の海そうめんなどなど。季節によってもおいしいものもいろいろと。冬にはアンコウ、春先にはわかめのしゃぶしゃぶ、そしてみんな大好きな生しらす! 家庭菜園で育てている野菜料理や煮物、佃煮、お漬物なども、おいしくほっとする味です。もともと居酒屋を営んでいたお母さんが、自宅の一室でこの店を始めたのが16年前。そのころから毎朝、地引網に通うようになり、水揚げされた魚を買い、その日の料理を考えるそうなので、行くたびにテーブルに何が並ぶか楽しみなのです。

お母さんは自家製お惣菜も各種っているので、行くたびに夕食のおかずまで調達。釜揚げしらすやしらすの佃煮、田作(=ごまめ)、アジの南蛮漬けなどがテイクアウトできます。お店の前にお惣菜メニューの黒板が出ているときは、お食事しなくても惣菜だけでも買えますので、ぜひのぞいてみてください。

河童のお母さんが地魚を仕入れる地引網漁を見学。

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[1]一緒に網を引く河童のお母さん。/[2]獲れたてピチピチ茅ヶ崎の生しらす。

観光地引網は何度も体験しているのですが、河童のお母さんが魚を仕入れるところを一度見学してみたかったので、早起きして茅ヶ崎の中海岸で行われている地引網漁に行ってきました。毎日暗いうちから網を入れ、日が昇るころに網を引きます。
その朝、水揚げされたのは生しらすにシンコ(コハダの子)に、サバやカマスなど。そのほか茅ヶ崎では、イワシ、タイ、カイワリ、コウイカ、モンゴイカ、ヒラメ、スズキ、サヨリ、コノシロなどが獲れるそうです。何が入っているかは網をあげてからのお楽しみ。最近では海ガメさんが網にかかったこともあったとか。カメは龍神様のお使いなので、甲羅にお酒をかけて、海に帰したそうです。

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[3]網に引っ掛かった大量のシンコ。はずすのが一苦労。/[4]タツノオトシゴは、けっこう揚がるそうです。/[5]網に入ってしまった海ガメさん。きょとんとしていました。

こちらでは数に限りがありますが、地引網で獲れた新鮮な魚を直売しているので、それを楽しみに待つ方もちらほらと。自分でさばいたり、生しらすをきれいに洗う手間はありますが、獲れたてぴちぴちの地魚を手に入れられる楽しみはたまりませんね。茅ヶ崎や近隣の藤沢の海岸で、観光地引き網を体験している方も多いと思いますが、やはりプロの仕事の迫力は見応えがあります。伝統の地引網漁をこんな近くで見られるのは、素晴らしい体験だと感じましたし、自然の恩恵を受けておいしいものをいただける幸せを改めて感じました。

 

ココでしか食べられない地元素材を生かした料理で、おいしいお酒が飲める店。

arecole cuisine クーカイ

http://www.qookai.com
茅ヶ崎市東海岸北2-1-4
電話・0467-88-0805
ディナー17:00~23:00(L.O.22:30)
定休日 水曜日

去年の暮れに南湖から茅ヶ崎駅近くに移転し、お店もぐっと広くなった『arecole cuisine クーカイ』。お店は1997年オープンなのでもう17年。ここへいけば必ずおいしものが食べられ、いい時間を過ごせる大好きなダイニングバーです。古い建物の雰囲気を壊さずにスタイリッシュにリフォームしたお店のインテリアも、本当に素敵です。でもどこかアヴァンギャルドなテイストもあり、わくわくするような空間作りに、マスターとマダムのセンスを感じます。
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[1]クーカイ特製燻製醤油

そしてお料理! 好きなものがたくさんあって、どれをお勧めすればいいか迷いますが、特にシーフードのお料理が豊富で、しかも和食系か中華、イタリアン、フレンチ、さらにはエスニックまで幅広いバリエーション。マスターのご実家は地元で長らく営業している魚屋さんなので、魚の目利き、そしてお料理はさすがのもの。ここでしか食べられないものばかりです。お店で使われる鮮魚は、ご実家の『魚金商店』が茅ヶ崎唯一の魚市場『茅ヶ崎丸大市場』で仕入れるものを調達しているそうです。
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[2]茅ヶ崎産しらすのピッツア/[3]空海サラダ/[4]カニみそサラダ/[5]牡蠣のサックサク揚げ/[6]雲白肉(ウンパイロウ) [7]ずわい蟹とふわふわ玉/[8]海老のアヒージョ

おすすめは地魚のお刺身やお刺身のサラダ、カニみそのサラダに海老や野菜のアヒージョ、茅ヶ崎産しらすと胡桃のピッツア(但し不漁の日は他産地に変更)、ズワイガニの炒飯(通称カニチャー)もはずせません。黒板とグランドメニュー合わせると90ぐらいのお料理があるそうなので、行く度に迷います。もちろんシーフードだけでなくお肉料理も凝ったものが多いですよ。去年は移転して早々に、貸切りで忘年会をさせていただきましたが、パーティにもうってつけの店だと思います。そしてこちらのマスターは研究熱心というか凝り性な方なので、自家製のシーズニングも次々に作り、販売しています。雲白肉ソースや、燻製醤油はわが家の常備品で、様々な料理に使っています。それとしらすをチーズに閉じ込めて焼いたクリスピーなスナックも、見かけたら絶対に買い!ですよ。また、不定期で開催されるフリーマーケットや各種イベントも楽しいので、ぜひ店のツイッター(@qookai1997)をフォローしておいてください。

 

茅ヶ崎で獲れるフレッシュな地上がり鮮魚を買いに魚屋さんへ。

魚金商店

茅ヶ崎市南湖5-3-11
OPEN 11:00~20:00ごろまで
定休日 水・日曜日・祝日

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[1][2]鮮魚の他、みりん漬けやなめろうなど加工したものもおいしい。

最近、あまり行かなくなっている町の魚屋さん。近所にないのでどうしてもスーパーや駅ビルの中の魚屋さんばかり利用してしまいます。この機会に『arecole cuisine クーカイ』のマスターの料理の才能を育てた(!?)ご実家、南湖の『魚金』まで足を延ばして行ってきました。町の風景に溶け込む『魚金』は今年で創業78年。いまはマスターのお母さんがおひとりで切り盛りされています。目印はえぼし麻呂のイラスト入り「茅ヶ崎地上がり鮮魚」の青いのぼり!撮影のために2回お邪魔しましたが、一度目は台風で船が漁に出られない時期で、お魚が少ない・・・天候の影響をもろに受けるのも地魚を扱うお店らしいですね。「今日はこれだけしかないのよ」という数少ない茅ヶ崎のアジをおろしていただきました。フライか刺身かカルパッチョにするか迷っていたので、三枚おろしにしていただきましたが、お母さんの仕事、早くてきれい!相談しながら魚を選び、さばいてもらえるのも町の魚屋さんは、楽しいですね。

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[3]台風後に久々に揚がった生しらす。スプーンで欲しいだけ買える豪快な量り売り。/[4][5]料理に合わせて魚をさばいてくれます。

お刺身や生しらすのほか、お母さん特製の釜揚げしらす、アジのなめろう、カマスの干物、うるめいわしの丸干しを買いましたが、どれも絶品!思わず「ごはん、もう一杯!」と叫んじゃうおかず。お酒のお供にも最高! 自家製の加工品もほんとおいしい。おススメです。地魚のおいしさを実感する、町の魚屋さんにぜひ出かけてみてください。

 

 

茅ヶ崎から全国に発信する小さなブランドの丁寧な服作り。

SEEP STORE

http://seepstore.com
茅ケ崎市東海岸北2-12-35
電話・FAX 0467-39-5964
定休日 水・木曜日

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[1]ライフワークだというガーゼボーダーシャツ/[2]藍染職人「LITMUS」さんとのコラボアイテムのシャツ。/[3]鈴木さんも愛用している『ARTS & CRAFTS』のバッグ類。

今年の2月、帽子屋の『SASHIKI』があった場所にオープンした『SEEP STORE』。一階がショップ、2階がアトリエというオリジナルブランドの洋服屋さん。オーナー兼デザイナーの鈴木さんが主に一人でデザインからプリント縫製まで一枚ずつ仕上げている、これ以上の丁寧さはないとも言える小さなブランドです。数年前、私が最初に鈴木さんの服を見たのが、おしゃれな友人が着ていたマリンテイストのガーゼ生地ボーダーシャツ。それまでボーダーと言えばニット生地が普通だったので、びっくりしたのです。しかし店の中にはガーゼの服がいっぱい!それもコットンや麻、ウールまで、それぞれ手触りも風合いも違います。鈴木さんにお聞きすると、ガーゼとは織り方なので、様々な素材のガーゼ生地があるそう。どれもふんわりと優しい着心地の服ばかり。ここまでのガーゼへの強い思いは、鈴木さんがジョニー・ロットンが着ていたパンク・ロックを代表するアイテム、ガーゼのTシャツが好きだったからとか。思わず納得。ヴィヴィアン・ウエストウッドがデザインした伝説的なシャツが、こちらのアイテムのルーツだったとはヒザを打ちました。ご実家がトラッドのメンズショップを営んでいた鈴木さんが、若かりし頃の反抗意識から憧れたのがパンクファッションでした。そのスピリッツとスタンダードアイテムであるボーダーシャツが融合して生まれたアイテムが「ガーゼボーダーシャツ」。現在のデザイナーとしてのベースにあるのは、やはりアイビー、トラッドなもの。でも鈴木さんが持ち続ける”ワンアンドオンリ”ーな服作りへの強い思いは、パンクスピリッツに通じるのかも。自分が作る服が一過性のものではなく、長く着てもらえるニュースタンダードになっていくことが、作り手としての喜びと励みになるそうです。

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[4][5][6]「OJIKO WIRE WORKS」のワイヤ―雑貨も並んでいます。/[7]「LOOP LOUPE」の秋色モードのアクセサリー。/[8]なんと青山の「APOC」のパンケーキミックスも扱う予定とか。

商品はほとんどが受注生産になるので、2か月くらい待つことになります。それでもこの着心地の良さとラクさを知ると、待ってでも欲しいと思える服なのです。定番アイテムのダブルガーゼボーダーシャツなどのトップスの他、ワンピース、スカート、エプロンなども人気。メンズものやキッズサイズもあります。 オリジナル服の他、奥様の森永よし子さんの『OJIKO WIRE WORKS』のワイヤー雑貨や『LOOP LOUPE』のハンドメイド・アクセサリー、鈴木さんが大好きと言う『ARTS & CRAFTS』のバックに、密かなロングセラー、日本野鳥の会のアウトドアブーツも扱っています。 茅ヶ崎に所縁の無かったお二人が、自宅とお店を構えるまでになったのは、仕事を通じて知り合った茅ヶ崎の人々に惹かれたとか。まだ店ができて日は浅いですが、末永くこの地で素敵なモノ作りを続けて欲しいと思います。


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この記事のレポーター

北條尚子

北條尚子

「湘南くいだおれー」(ブログ)を運営する、茅ヶ崎在住のフリーライター。個人のブログとしては、湘南地域の美味しいものに特化した先駆け的ブログ。ライターとしてのキャリアは25年、雑誌ananや、ぐるなびのWEBコンテンツでの執筆、シェフやミュージシャンへのインタビューにも定評があります。 湘南くいだおれー http://chigasaki.blog.jp


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