新規就農という言葉を耳にしたことはありますか。
両親が農家でない人が、新たに土地を耕し農業を始めることを指します。趣味や自給自足の範囲を超えて、農業で生計を立てていくのです。茅ヶ崎では縁もないような言葉に聞こえるかもしれません。
ですが2010年11月、茅ヶ崎市は新規就農を希望する人へのサポート体制を打ち出しました。それをうけて、今年1月には市内で初めての新規就農者が誕生しました。
市の計画によれば、2015年までに5人の新規就農者を輩出したいということですが、その2人目となるべく励んでいる人がいます。
河澄祐介さんは、堤と芹沢に畑を借りて、その時期にあった旬の野菜10種類前後を育てています。
畑に伺ったのはまだまだ暑さが残る9月中旬。畑にはルッコラ、なす、さといも、バジル、わけぎなどがありました。夏にはトマトやオクラ、ズッキーニなども栽培したそうです。野菜たちの世話をする様子は手慣れたものです。
河澄さんは農薬を一切使用せず、肥料も必要以上に使わないことをモットーに野菜を育てます。病気にある程度強い品種を選びながら、ネットなどで物理的防御も欠かしません、と河澄さんは言います。野菜の状態を日々見て、自分が感じること、野菜はこうしてほしいんじゃないか、というフィーリングを大切にしている様子が話していて伝わってきます。自分の直感を信じるという点では、自分のフィーリングを信じて一定のやり方にとらわれない柔軟性を持ち続けていたいそうです。
茅ヶ崎で新規就農したいというのだから、河澄さんは茅ヶ崎育ちの方に違いないと思っていたところ、なんと愛媛県出身だそう。ご実家はみかん農家ということで、ますますなぜ茅ヶ崎に?という疑問が湧きました。
きっかけは大学生から30歳まで続いた東京での一人暮らし。大学時代スポーツをしていたため自ずと体に気を使って自炊を始めたそうです。その時の経験から、「自分の食べるものを自分で作る」という生活にあこがれていたとか。
友人の伝手で三浦にある農家さんに住み込み始めたのが2009年の夏。そのお手伝いの一環として訪れたまちの一つ、それが茅ヶ崎でした。藤沢市で新規就農した方と知り合いになり、インスピレーションを感じたこともあり茅ヶ崎で就農を目指すことに決めたそうです。市内で耕作用の土地を借りるにあたって何軒かの農家さんに断られてしまうこともありましたが、今年4月から堤と芹沢の畑で作業ができるようになりました。
新規就農者として認められるには、農業アカデミーなどに通ったあと、一定期間農家さんのもとで研修を受けることが必要です。河澄さんは現在研修中です。茅ヶ崎市内で二人目の新規就農者となる日も間近に迫っているといえます。
就農が済んだらまずはお客さんの顔が見える直売から始めて、ゆくゆくは畑を増やして出荷用にするなど売り方の工夫をしていきたいとのこと。河澄さんを茅ヶ崎の農家さんとして再びご紹介するまでそう長くはかからないでしょう。
お土産として当日朝採れたてのなすとオクラを頂きました!
大きさや形にばらつきはあれど、どれもみずみずしく美味しそうです。なすは生姜焼き、オクラは湯葉とあえてサラダに。
野菜そのものの味がはっきりとしていて、その日のうちに完食してしまいました!
生産者さんの考えと野菜へのこだわりを知って食べる野菜のおいしさといったらたまりません。日々口にする野菜ですから、そういった感謝の気持ちをもって食べていきたいなと感じた一日でした。
食と農に興味津々の大学二年生。NPO法人湘南スタイル、インターン一期生。
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